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令和7年度予算要求から読む最新の補助金トレンドと、今できる準備
025年度(令和7年度)の経済産業省の予算要求が公表され、来年の補助金・支援策の方向性が少しずつ見えてきました。物価高や人手不足、賃上げ、脱炭素など、環境の変化に対応するために、補助金の重点分野もアップデートされています。公募が始まってから慌てるより、今のうちに情報を押さえ、来年の投資や事業計画と合わせて準備しておくことが成功の近道です。
3分でざっくり解説(動画版):https://youtu.be/EXV2cW9359s
2025年度の補助金トレンド(4本柱)
1.生産性向上・省力化(人手不足対応)
「中小企業省力化投資補助事業」を中心に、自動化・AI・ロボット導入など省人化投資の支援が継続見込みです。最低賃金の引上げや人手不足への対策として、現場改善の予算枠が拡充される方向です。
- 制度のポイント:
- カタログ注文型…効果が実証された「汎用製品」をカタログから選んで導入
- 一般型…自社の実情に合わせた設備導入・システム構築に対応
- こんな方に:検査・梱包・在庫管理など手作業の工程を自動化したい/慢性的な人手不足を解消したい
2.デジタル化・セキュリティ強化
「IT導入補助金2025」では、DX推進、電子帳簿保存法やインボイス対応、セキュリティ強化枠の拡充が見込まれます。
- 制度のポイント:業務効率化やDXに向けたITツール(ソフト・クラウド等)の導入を支援
- こんな方に:受発注・請求を電子化したい/紙業務を減らし生産性を上げたい/サイバー対策を強化したい
3.脱炭素・省エネ投資
電気代高騰を背景に、省エネ設備更新や再エネ導入の支援が続きます(例:省エネ投資促進支援、カーボンニュートラル推進事業)。
- 取り組みの3ステップ:
①まず「知る」→ ②自社の排出量を「把握」→ ③設備更新等で「削減」 - こんな方に:老朽設備を高効率機器へ更新し、CO₂削減と品質・稼働安定を同時に実現したい
4.賃上げの後押し
生産性向上につながる投資と賃上げの両立が評価される流れです。計画段階から「付加価値向上→賃上げ」のストーリーを意識しましょう。
今からできる“3つの準備”
- GビズIDプライムの取得
ほぼ全ての申請で必須。発行まで2〜3週間かかるため、早めの申請がおすすめです。 - 投資・改善計画の整理
「何を」「なぜ」「どんな効果があるか」を簡潔に。これは申請書の骨格になります。 - 専門家の支援を受ける
補助金だけでなく、税務・雇用・資金繰りと連動させると、無理のない実行計画になります。
おわりに
いまは“コスト削減”だけでなく、“生産性向上”に向けた前向きな投資が評価される時代です。準備を早く始めるほど、来春の公募にもスムーズに対応できます。自社に合う制度を見極めつつ、一歩ずつ整えていきましょう。
